Milongeros(芋子さん)
第2回目の「Milongeros」は、当団体の副代表を務め、母親も含めたタンゴ三姉妹の末っ子、千代田区在勤の芋子さん(♀)です。
「ミロンガで知り合った人と、音楽に合わせてゼロから一緒に踊りを作り上げていく。同じ音楽でも人によって感じ方や表現がまるで違う」。芋子さんにとって、相手の感性を受け止め、二人だけの踊りを創りあげることこそ、タンゴの醍醐味だ。もちろん、「すべてが上手くマッチした気持ちのいい瞬間」がいつも訪れる訳ではない。本当に納得できるのは、ミロンガに行く度に1回あるかどうか。「そんな時は帰り道も、とても気分がいい」と話す。
タンゴを始めたのは、1999年。地元の公民館で2カ月間のタンゴ講習会があり、申し込んだのがきっかけだった。「タンゴに興味があった訳でなく、もの珍しさから」始めることに。10人ほどの仲間と、8回の講習を淡々と受けた。それほど楽しい訳ではなかったが、「ここで止めたら、タンゴの楽しさを知らないままに終わる。もう少し続けてみよう」と思い留まった。同じ講習を受けたメンバーが中心になり、その後も同好会として週1回のペースで練習は続く。会場こそ3度変わったが、10年経った今も、日曜が同好会の練習日なのは変わらない。
2006年からは、同好会に加えて、都内のミロンガにも週1回ほどのペースで出掛けるようになった。最初に行った時、都内のミロンガの華やかさに目を奪われた。「自分の実力がよく分かった。同時に、タンゴを踊る人が大勢いて、色々な踊り方がある」ことを知り、刺激を受けた。当時は、ダンス全体に対する関心も高く、ガフィエラやサルサにも取り組んだ。だが、「最終的に限りある時間とお金で何を続けていくかを考えた時、タンゴしか思い浮かばなかった」という。
芋子さんにとって「居心地の良さ」がミロンガを選ぶポイント。寛いだ気分でミロンガ独特の雰囲気を楽しめれば、たとえ踊っていなくても充実した時間を過ごせる。「日常では出会えない人たちと知り合える」こともタンゴの魅力。踊るだけでなく、「色々な人と会って話を交わす」時間も大切にしている。
年1回の『タンゴダンス世界選手権アジア大会』は、楽しみにしている恒例行事。今年を含めて3度出場した。「パートナーがいれば、毎年でも出たい」。結果にこだわらず、その場に立つことを重んじるのが、彼女流。「観るだけでなく、とにかく輪の中に加わりたい。年に1度のお祭りだから」
3歳上の姉とは、最初の講習会からずっと一緒にタンゴに取り組んできた。「最高の話相手。二人でいる時は、いつもタンゴの話ばかり」。容姿と同様、タンゴに対する姿勢は大きく異なる二人。「体育会系でレッスン好き」な姉に対して、「楽しさ最優先」の妹。しかし、「タンゴに対する愛情は同じ」。お互いそれが分かっているからこそ、タンゴ談義にも花が咲く。
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